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中国に広がるサニ(イ)族

サニ族の人たちは観光地石林周辺の路南県に住んでいる。観光土産としてサニ族の得意とする刺繍布を売っている。刺繍はカラフルで緻密な幾何学模様で南米のがガテマラのものと非常に似ている。現在は北京上海広州などで刺繍を売り歩く彼女たちの姿を時々見かける。中国の経済システムが変革される中で、サニ族の地元路南県のお土産品から、昆明、中国全土へとその販売網が広がっていった。1980年後半から95年くらいまでは、昆明の昆明飯店や茶花賓館の前で刺繍をしながら旅行者に物を売っていた。いつ行っても話し相手に困らぬくらいそこへ行けば彼女たちに会えた。90年代中ごろから、さらに上海や北京の街中で物売ることができるようになり、稼ぎたい人たちは飛行機で行商に出て行った。90年代後半になるとタイやシンガポールに遊びに出かけるものも現れ、さらに自由になっていく。このいつも変化してゆく巨龍中国にはいつも驚かされる。

中国雲南省石林に日本語のよく話すサニ族あり

私に初めて刺繍の美しさや興味を持たせたのもサニ族の刺繍だった。
不慣れな昆明の街中を歩いているとどこからともなく「にほんじん!ちょっと、お財布落とした!」なんて声が聞こえたりする。サニ族の悪い冗談で、刺繍の布を売ったりや外貨との両替をしたりするきっかけにする客引きの言葉だ。話せば長く、いろいろ歴史があり、かなりの人数の日本語を話す達人たちがいる。一日一緒にいても疲れないほどの日本語を話す。これがまた一人や二人ではなく数十人。私の知っている知人だけでも二十人は超える。日本語ができる人たちはほとんど女性。二十代の前半の女性もよく話せた。90年代初頭はホテルや中国銀行の両替所付近に必ずいたが現在は不明、もちろん石林に行けば必ず彼女たちに会える。

緻密な刺繍

サニ族は現在でも刺繍をして商売をしている。セールストークで「細かい」「何日かかった」等刺繍の細かさを特に強調する。確かに他の観光地の少数民族の刺繍とは比べ物にならない。自分たちでそれを売りにしているので年齢にかかわらず人の刺繍と比較して相互に自然とスキルアップしているようだ。
このような緻密な刺繍の源流を見たい、おおよそ戦前はどんな刺繍をしていたのか 、知りたくなった。94年ごろ路南県を、彼女たちのおばあちゃん(大体がすでに故人となっていた)、が使っていたものを探しに村を回る機会が実現する。集めたものは大変数が少なかった。ここにも文化大革命の傷跡が残り、民族衣装の大体は破棄されたようだった。
見つけたものは、
それはそれは細かい刺繍だここの画像にあるものだがクロスステッチなのだが一ミリに二本くらいペケはいっているのではないかと思うくらい細かい。染料も落ち着き裏地に残る糸の数の多いこと。時間を一週間ほどかけたけれどもどうもこの辺では見つからなかった。文化大革命時、中学生だったというサニ族婦人から聞くところによると、階級的民族的宗教的なものは、競ってみんな燃やしたり破壊し投げ捨てたりしたそうです。学校でその報告会を毎日していたそうです。
数少ないそのサニ族の刺繍布は頭をまく飾り布やショルダーバック、帯数点でした。推定だが、今から70年ほど前のものと思われます。これを見ると現在のものでも素晴らしいと思えるのだがやはり手仕事の技術後退は間違いない。

020.JPG私の友人黄万芝とP麗仙二人からのプレゼント
012.JPGサニ族は地味だが細かい刺繍を好む013.JPG細かいクロスステッチ
014.JPG帯の一部011.JPG色が染み出ています。

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